誘引狙撃成功 2022年3月9日

2022年3月9日 (猪・鹿を対象とした猟期の延長期間)に、誘引狙撃によるシカ♀2頭の捕獲に成功した。

当日の日の出は6:17 AMで、ちょうどその時刻に狙撃場所へ到着したのだが、その時に誘引場所に居たシカに警戒音を出されて逃げられてしまった。狙撃場所へ着いた際の足音か、荷物を下ろす音などで気づかれてしまったと見える。しかしまだチャンスはあると考え、静かに待ち続けた結果、8:21 AMに最初の1頭、続けて2頭の合計3頭のシカがやって来た。狙撃したのは8:24 AMで、1頭が誘引場所で即倒、銃声を聞いて走り出した2頭のうち、1頭が狙撃場所の方向へやってきたので、その1頭に2発撃ち、1発が命中して40m程先で倒れた。

銃はBeretta A400 Xplor Action (20ga 26in)、チョークはPorted +20mm CL、照準はダットサイト、弾はレッドバード フィールドスラッグ。

射距離は誘引場所で倒れた方が50m (斜距離・レーザー測定)で、斜面上部から谷底への撃ち下ろし。射撃体勢は座位で、先台を持つ手を倒木の上に置く形で前方委託。走ってきたもう1頭は約15m (斜距離・目測)で、斜面上部から中腹への撃ち下ろし。射撃体勢は委託なしの膝撃ち。

誘引場所で倒れた方は (写真左)、弾が頚椎を損傷させていた。狙いより若干右下にずれているが、良い位置に当たっている。走っているのを撃った方 (写真右)は、弾が肝臓を破壊しており、そこから大量に出血していた。狙いとしてはもう少し前方 (右方向)に当てたかったが、ギリギリ致命傷になる範囲に収まった感じである。こちらには2発撃っているが、恐らく (2頭目に対しての)1発目が当たったものと思う。

自動撮影カメラは、私が到着した時に居たシカ達が逃げるところも撮影していた (写真下左・中央)。前後の写真なども見比べると、少なくとも6頭が居たようである。前日までの観察では、誘引場所に来ているシカは、♀3頭の群れと、単独の幼獣、それに1〜2頭の小型♂、の計3グループが別々の時間帯に写っていることが多かった (個体識別は出来ないので、あくまで推測である)。私が到着した時点では、どうやらこの3グループが一堂に会していたようである。

一般に、群れのサイズが大きくなるほど、外敵の接近に気づきやすくなる。元々この場所では3〜4頭までの群れが多かったが、より多くの個体が集まっている状況が増えれば、それだけ気づかれずに狙撃場所まで移動するのが難しくなる可能性がある。その点は今後も注意を払って検証し対策を考えたいと思う。

狙撃した際に誘引場所に来ていた3頭は、ほぼ同じ向きで並んでいて (写真上右)、狙撃場所から見て横を向いていたのでどれを狙っても良かったのだが、一番大きそうに見えた中央の個体を選んだ。狙撃場所から見て奥の個体 (写真で見た左の個体)は、奥へ向かって逃げたが、手前の個体 (写真で見た右の個体)は私の居る狙撃場所に向かって走って来たので、結果撃ち取ることができた。この1例だけで結論を下すことは出来ないが、最初に狙撃された個体以外の2頭は、1発目が鳴った段階で、どの方向から発砲されたのかが判別できていなかった可能性が高いと思われる。恐らく、大きな音が鳴って近くで仲間が倒れた、という状況が発生した際、音の発生方向を確かめるよりも、あからさまな異常事態 (=群れの仲間がぶっ倒れる)の発生源から離れる方向へ逃げることを選んだのではないか、と予想している。この仮定に立つと、狙撃する個体を選ぶときは、なるべく奥の個体を撃ったほうが、他の個体が狙撃場所に向かって走ってくる可能性が高まる、ということになるが、これも今後の検証課題としたい。少なくとも、条件があまり変わらなければ奥の個体を選んで撃つ価値は十分ありそうな気がしている。

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