狩猟で使っている電灯について

銃猟で発砲可能なのは、日の出から日の入りまであるが、実際には日の出前から山に入ったり、日の入り後に山から下りることもある。加えて、日の出後、日の入り前でも、天候や斜面の向き、樹木の生い茂りようによっては、林内を移動したり物を取り出したりするのに十分な明るさが無いことも多い。

都市の建物内であれば、停電したとしても、スマートフォンのLEDで十分な光を得ることが可能だが、山の中では足元を照らすことは出来ても、周囲を確認するのには光が弱すぎる。おまけに足場が悪いので、スマートフォンをライト代わりに手に持って歩くのは、落として破損する等のリスクが高い。加えて、スマートフォンは通信やGPS機能にも使用するので、ライト機能でバッテリーを多少なりとも消費するのはいい気分がしない。

そこで、単体のライトである。

私が狩猟等に使用しているライト類 (ハンドライト・ヘッドライト・ランタン等)を紹介しようと思う。

・LEDLENSER P7R
持っている中で一番明るい (最大1000lm、明るさ強で2h)のがこのライト。現在は販売終了しており、より明るい後継製品が販売されている。握りやすいサイズで、テールスイッチも操作しやすい。3段階の明るさ調整ができ、集光調整も使いやすいと思う。人間も含めた大型動物に対し、暗闇の中で照射すると、目を眩ませる効果が期待できる。夜明け前から山に入る誘引狙撃 (単独猟)や、日の出直後のため池鴨猟で落ちた鴨を探す時、罠猟でも夜間に見廻りをする必要が生じた際に使用している。充電式で、付属のスタンドに立てておくとUSB経由で充電できるようになっており、普段からそこにセットしておけば、急に持って出る場合でも、電池残量を気にする必要はなく便利である。210gと少々重いので、まず間違いなくライトが必要になる、という状況以外では持っていかないことが多い。

・LEDLENSER K6R Safety
キーライトタイプとしてはかなり明るく (最大400lm、実用的には200lmで1.5h)、約32gと軽くて小さいので、ポケットに入れておいたり、ポーチなどにぶら下げておいたりすることもできる。何度か歩いたことのある林道を、暗くなってから歩いて帰るのに、十分な明るさがあると感じる。夕方まで歩き流し猟をして、車まで戻るのが遅れてしまい、1時間ほど暗い中を歩いて戻らなければならない、といった状況には十分対応できるので、上で挙げたP7Rを持っていかない時には、こちらを持っておくことが多い。

・PETZL BINDI
充電式のヘッドライトで約35gと軽量だが、最大200lmとそこそこ明るい。以前は同メーカーの乾電池式ヘッドライトであるTIKKA PLUS2 (最大70lm)を使用していたが、これより軽くて明るいというのが技術の進歩を感じさせる。暗い中で獲物の解体などをする必要が生じた際には、当然ながら手持ちのライトよりもヘッドライトが便利である。このヘッドライトには集光調整機能は付いておらず、光が広い範囲に拡散するタイプだと思われる。暗い林内を移動する際も、ヘッドライトなら手が塞がれないので安全ではあるのだが、狩猟で使用する場合は、顔を向ける方向を必ずしも光で照らしたくない時がある。特に誘引狙撃で日の出前に狙撃地点へ移動する際は、薄暗い林内を見回すことはするものの、ライトで照らすのは足元だけにしておきたい。そういう場合は、手持ちのライトのほうが便利なので、ヘッドライトと手持ちライトは両方持っていることが多い。歩き流し猟で帰りが暗くなる可能性があるだけなら、このヘッドライトだけでも十分足りる。

・コールマン ハンギングEライト
充電式の吊り下げ式ライトで、マグネットにより軽トラの鳥居にくっつけて、荷台を照らすのに使うことができる。軽トラのルームランプより明るいので、車内での待機中に使用することもある。ヘッドライトと併用することで、捕獲したシカを荷台に載せるなどするのに十分な明るさを確保できる。

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